利用者さんからの声2

2011/07/09

秋田からの利用者


秋田県から来ました。昨年12月9日から、この春4月19日まで、長期に渡り「リラのいえ」でお世話になりました。
 わが息子、豪の心臓病が見つかったのは妊娠8ヶ月検診の胎児エコーでした。
医師に「この心臓病はかなりの重度です。10年前は手の施しようがなく、看取ることしかできなかった。秋田で手術しても成功した例が1例もありません。東北はダメ、北海道もダメ・・・。でも、日本には名医と言われる方がいます。どうしますか?」それで、すがる気持ちで神奈川県のこども医療センターの門をたたきました。

 検査入院、4泊5日。川滝先生は胎児エコーを何度も何度もしてくれました。病名は両大血管右室起始、僧帽弁閉鎖、左心室低形成、大動脈弁下狭窄、心房中隔欠損拡大、卵円孔閉鎖。
 川滝先生にも「この心臓病は重度です。心房中隔が閉鎖されていて、穴を開けるのが困難です。以前2度失敗していて、それからと言うものこの症例は断っています。手術しない選択もあります。そう選択したご家族もいらっしゃいます。おうちでよく話し合って下さい」

 その時ほど、辛く、悲しく、絶望した事はありませんでした。そんな時、優しくいてくださったのがボランティアのSさんです。話を聞いて下さり、励まされ、一緒に泣いてくれました。どんなにか救われたかしれません。

 幸いな事に、心房中隔に針の穴ほどの隙間があり、これならばと麻生先生は手術をしてくださることになったのです。心房中隔が厚く、ステントを入れることになりました。ステントを入れるのは始めての試みだったそうです。
 12月13日、豪が帝王切開で誕生しました。「オギャー」と力強く産声をあげ、私と対面したのは何秒だったでしょう。産まれてから2時間後に手術、秋田で産気づいたら諦めようと思っていました。
 ホッとしたのも束の間、普通であれば薬で対処できる症状がありましたが、薬が効かず手術をして4日後、また手術がありました。

麻生先生曰く「この薬が効かない人は初めてです」と苦笑されました。
 3月14日、グレン手術の予定が、3月11日の東日本大地震の影響、計画停電のため、3月16日に延期になりました。その日は奇しくも私の誕生日でした。心臓病が見つかったのが秋、気がつけばもう春になっていました。

 見知らぬ土地で私が元気に過ごせる事ができたのは「リラのいえ」のおかげです。「いってらっしゃい」、「おかえりなさい」の言葉が有難く、家にいるような安心感がありました。ボランティアの皆様には沢山の温かい言葉を掛けてもらいました。ピカピカに清掃していただき快適に過す事ができました。ボランティアのSさんをはじめ見返りを求めず、人のために一生懸命な姿に胸をうたれ、世の中には立派な方が沢山いることに驚きました。私も恩返しと言うか、人の役に立つような生き方をしたいと思うようになりました。人生観が変わった貴重な体験をさせていただきました。

「リラのいえ」では寄贈で成り立っていて、本当に有難く思っています。
 明日、いよいよ秋田に帰れます。かわいい豪を抱いて。泣きごとを言わなかった長男(9才)、次男(5才)を思いっきり抱きしめたいと思っています。褒めてあげたいと思います。
 豪を救ってくれたお医者様、看護師さん、保育士さん、リラのいえのボランティアの皆様、支えになってくれた主人、祖父母、駿介、翼、家族のようにご飯を分け合って過した入居者の皆様、本当にありがとうございました。皆様のお陰で困難を乗り切ることが出来ました。

 リラの花が満開の今、感謝の気持ちでいっぱいです。

                  平成23年4月18日秋田からの利用者

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